インタビュー

ななせ インタビュー

 長野県長野市出身20歳、シンガーソングライターのななせが、3月25日に1stアルバム『maniac love』を発売した。
 アルバム発売に至るまで、ななせがどんな音楽活動を行ってきたのか。また、本アルバムにどのような思いを抱いているのか。ななせ及び、ななせが所属する有限会社バーガーインレコードの代表取締役・畑信弘が語ってくれた。

取材・文/宮澤紀伊


――ななせさんの作る音楽は、どんなジャンルに分類されるんでしょうか?

ななせ「『どんな音楽やっているの?』『例えば誰みたいな?』と聞かれることがあるけれど、いつも困る。
 私の気持ちとしてはポップスなんだけど、聞いた人からするときっとポップスじゃないよね?一般的なポップスと、私の中のポップスってちょっと違う気がする。」

――では、影響を受けているアーティストはいますか?

ななせ「それも特にはいないかな。
 特定の人っていうのはいないけれど、弾き語り始めたばかりの頃は、ライブハウスに通いつめて、ひたすらメモを取っていた。『こうしたほうがいい』『ああしたほうがいい』と言われるのが嫌だったから。
 他の人のライブを見て、ただ真似するわけではなく、『私はこうしておこう』というのを考える。みんなが同じことをやっていてもつまらないから。高校生のライブとかを見ていても、『自分もこういうところあるな』と未だに思う。いい意味でも悪い意味でも。」

――音楽を始めたのはいつ頃?

ななせ「高校2年生の春に、初めてライブハウスに出た。弾き語りじゃなくて、3ピースバンドのギターボーカルだったんだけど。
 高校1年生のときの文化祭で、先輩たちとバンドをやることになって、一曲だけドラムを叩いた。それからずっとドラムもギターもやっていなかったんだけど、先輩たちが卒業するときに、バンドをやる人がいなくなって、先生に『ななせ、ドラム叩いてたよね?またやってみたら?』と勧められた。そのときに、たまたま居合わせたメンバーとバンドを組むことになって。ベースやりたいっていう子と、ドラム叩ける子がいたから、消去法でギターをやることになった(笑)。
 で、もうその日にギター買いに行った!ずっとバイトをしていて、働くことが生きがいみたいになっていたから、使った方がいいなと思って。
 リサイクルストアで、中古の安いストラトギターを買った。店員さんに『似合いますね』ってのせられて(笑)」

――弾き語りをしようと思ったのはどうしてですか?

ななせ「知り合いの路上ライブを見に行ったときに、『路上やったほうがいいよ』と言われ、その場で一曲歌った。そうしたら、ちょうど見に来ていた別の知り合いが『アコギを貸すから弾き語りのライブをやったほうがいい』と言ってくれた。だから、最初は借り物のアコギでライブしていた。高校3年生ぐらいのときかな。
 当時は、ライブハウスには月2本くらいしか出ていなかったけれど、路上ライブは週3回ぐらいはやっていたかも。
 路上ライブをやっていると、高校生や同い年くらいの人が見に来てくれて嬉しかった。やっていたら誰かが聞きに来てくれるから、それが楽しくてたくさんやっていた。」

――作曲も高校生の頃から?

ななせ「バンド活動をしていた高校2年生の春くらいから、もうオリジナル曲は作っていたかな。何曲あったかと聞かれると分からないけど。
 打ち込みとかは出来ないし、機材も持っていないから、弾き語りで作った曲を持って行って、他のメンバーにドラムやベースをつけてもらっていた。「もうちょっとこうしてほしい」っていうのがうまく伝えられなくて大変だった(笑)。
 でも、ずっと曲を作るのは好きだった。」

――作曲と作詞はどちらを先にやっていますか?

ななせ「曲とかそのときの自分による。でも、歌詞は思いついたときにメモするけれど、すぐに曲にしようっていう気持ちはないから、ストックしておくことが多いかな。」

――作曲・作詞の方法を教えてください。

ななせ「開放弦の音が好きで、好きなコードはDadd7。メロは変えるけれど、コードは似たものを使うことが多い。手癖みたいなものがある。
 詞は、よくわからず書いている(笑)。『僕』とか『私』は出てくるけれど、それが『ななせ』なのかって言われると、ピンとこないところはあって…。そのときに思い浮かんだ情景やフレーズを詞にしているだけだから。でも、なんだかんだ自分の話なんじゃないかな、という感じはする。『私こんなこと言わない』とか、『こんな強い人じゃない』『こんな弱い人じゃない』というのはあるんだけれど、私の中の感情には間違いないと思う。願望や理想が混じっている。いつ書いたかとか、どんなことを思って書いたかとかが思い出せなくても、後で見たときに納得はする。」

――現在はどのような活動を?

ななせ「今は、月から10~15本くらいはライブをやっている。もっとやっているときもあるかも。
 去年は47都道府県ツアーをやったんだけど、本当に死ぬかと思った(笑)。まだバーガーインレコードに所属していなくて、スケジューリングとか全部自分でやっていたから。
 ここからここまでどんな交通機関使うとか、どのくらいかかるとか、そういう作業がとことん苦手。交通費を抑えるために、主に鈍行や夜行バスを使っていたから、移動が十何時間かかるんだけれど、移動用のオフを作らずにスケジュールを詰めちゃって。だから、全国回ったときも、月10~15本くらいのペースで変わらずにやっていた。移動がすごく大変で…。でも、完遂できたから本当に良かった。
 路上ライブも、東京ではやらなくなったけど行った地方ではやるから、結局あまり変わらずやっているかも。」

――ツアーのとき、ライブをする場所はどのように決めたのでしょうか?

ななせ「上京して、東京のアーティストやツアーミュージシャンと仲良くなったから、そういう人たちがどこに出ているのかなっていうのは見る。でも、わりと当てにならないというか、その人とお店とのつながりだから。私との相性も分からない。だから、Googleで調べて、お店の写真や口コミを見て、駅からそれなりに近くて雰囲気が合いそうなところを探していたかな。
 路上ライブをやる場所も、Twitterで、どこでやっている人が多いのかは調べたけれど、結局あんまり参考にしていないかな。元々そこで長く歌いたいとか、そういう気持ちでやっているわけではないから。勘や気分が大きい。」

――練習はどこで、どのようにしていますか?

ななせ「ひとりでもスタジオに入るね。でも、ふさぎ込みたくないときなんかは、カラオケに行ってやることもあるかも。多いときだと週3くらいでスタジオに入って、カラオケでもやってっていう感じだから、結局毎日やっている気がする。
 ライブの録音や録画もしている。ツアーのときは、『今日はこうしたいな』とか『昨日はこれがこうだったな』っていうのはひとりで楽しんでいた。箱によって広さが違ったり、マイクとの距離が分からなかったりしたから、横から録画して、マイクとの距離は勉強した。今は、なんとなく離れすぎたとかわかるけど。」

――バーガーインレコードに所属したのはなぜ?

ななせ「今回発売した『maniac love』のレコーディングするってなったときの打ち合わせに、たまたま畑さんが来ていた。」

畑「前に一緒にやっていたアーティストが休業することになって、周囲の人に軽く『失業しました』みたいな連絡をした(笑)。そうしたら、毎晩いろんな人から『この子どうだ』みたいな連絡が来て。毎回イントロだけ聞いてやめる、というのがいつもの流れだったんだけど、ななせだけは最後まで聞いた。『こいつは天才かもしれない』と思った。それで、『この子はすごくいいと思う』というのを伝えたら、『今度会うから来ない?』と誘われた。
 打ち合わせに行ったんだけど、僕は責任ないから、適当に好きなことを言っていた。『次のアーティストはこうやって録ろうと思うんだ』みたいなことを話していて、ななせと意気投合した。音楽に対する価値観が、なぜか最初から合っていた。」

ななせ「最初に一緒にレコーディングするはずだった人たちは、『じゃあ頑張ってね』みたいになっていましたね(笑)。心なしか、最初にやるはずだったプロデューサさんたちよりも、畑さんとの会話が多かった気がする。
 初めて会ったのに、『これはこっちのほうが良い』みたいなことが、全部似ていて。」

畑「音楽のここがかっこいいとか、ここは負けたくない、というのがすごく似ている。アレンジされて返ってきた音源が『ちょっと違うな』という感じだと、二人で一緒に落ち込む(笑)」

――3月25日に発売になった『maniac love』の『ここを聞いてほしい!』というポイントはありますか?

2020年3月25日発売
ななせ「maniac love」
 / BURGER INN RECORDS

ななせ「全曲歌とギターを同時にレコーディングしているんです。直せないけど、その分ライブ感やグルーブ感が出るから。ライブと同じ感じで歌えるのが、一番気持ちいいし、いい音になる。
 高校生のときからデモCDは出していたから、レコーディングは何回もやらせてもらっているけど、今回が一番楽しかった。何か月もかかって、かなり長い期間やっていたんだけど、今思うとあっという間だった。お昼ぐらいに集まって、夜に帰る、みたいな生活が本当に楽しくて仕方なかった。自分の曲に音がどんどん重ねられて、変わっていって。作る人にしかわからない、お客さんに見せたいけど見せたくない、みたいな楽しさがあった。
 CDが出来て初めて届いたとき、本当に泣きそうだった。本当に出せるんだ、と思って。
 CDも買ってほしいけど、ハイレゾも聞いてほしい!」

畑「特に音楽やっている人なんかは、ハイレゾ聞くと音が全然違うのが分かると思う。CD嫌いになっちゃうくらい。」

――今後の活動目標は何かありますか?

ななせ「基本的には良い曲書いて良いライブするだけなんだけれど、いつ2枚目のCDを出せるようになるか分からないから、そのためにたくさん曲を書いている感じ。早く2枚目を出したい気持ちではいます。
 やらなきゃいけないことも色々あるけれど、今回のCDをたくさん売りたい。そのためにも、良い曲書いて、良いライブするだけ。」


 ななせのデビューアルバム『maniac love』は、3月25日から全国で発売、及び配信サイト各種で配信中である。また、6月に東名阪ワンマンライブを行う予定だ。
 ななせの透明感のあるフレッシュな音楽を、どうか一度耳にしてほしい。


【ななせ】
長野県長野市出身 20歳
シンガーソングライター
見た目185cm
有限会社バーガーインレコード所属

Twitter:@nns03k
instagram:nns03k
YouTube:ななせofficial channel
     BURGER INN RECORDS
HP:www.nanase.website/

【ライブ情報】
4月4日(土)  島根 松江AZTiC canova
4月5日(日)  広島 ふらんす座(ワンマンライブ)
4月7日(火)  兵庫 神戸UP&ALL
4月8日(水)  大阪 Live&kitchen歌う魚
4月10日(金) 京都 someno kyoto
4月11日(土) 兵庫 神戸エコールリラ(観覧無料)
4月13日(月) 愛知 タワーレコード名古屋パルコ店(観覧無料)
4月18日(土) 長野 松本ミュージックレコードHANA
4月19日(日) 長野 INDIA live the SKY
4月24日(金) 北海道 札幌UNIONFIELD
4月25日(土) 北海道 タワーレコード札幌ピヴォ店(観覧無料)
        北海道 札幌Caffeine
4月26日(日) 北海道 札幌CHI-MM(ワンマンライブ)
5月5日(火祝) 東京 渋谷gee-ge.
5月6日(水祝) 東京 渋谷 HUG ROCK FESTIVAL 2020 GW
5月20日(水) 東京 下北沢Laguna
5月29日(金) 茨城 つくばPARKDINER
6月13日(土) 愛知 KDハポン(ワンマンライブ)
6月14日(日) 大阪 Live&kitchen歌う魚(ワンマンライブ)
6月27日(土) 東京 恵比寿 天窓.switch(ワンマンライブ)

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