インタビュー

さんひ インタビュー

私にとって私自身が未確認の存在

-2019年の元日にアーティストになる宣言をしてから、ライブハウスや路上ライブで活動を始めたんでしょうか?

 基本的には実家のある大阪で活動していますが、ライブハウスはあんまり出ないです。本格的に活動を始めたのが7月からで、路上ライブを中心に活動していました。ライブハウスは出るとしても東京でだけですね。弾き語りとしてライブハウスやステージで歌ったことはまだ5回もないのかな。ワンマンができるようになるまで、ライブハウスの出演はしなくていいかなと思っている自分がいます。

-それはなぜですか?

 ライブハウスって出る人も見る人もお金がかかるものじゃないですか。私がファンだったら、チケット代を払って見たい人の枠が30分しかないより、ずっとその人の枠が見られる方が嬉しいんです。私は今YouTubeにしか音源をあげていなくて、無料で見られる状態です。それでも生の声を聴きたいと思ってお金を払ってくれる人がいるなら、フルで私が尺を使ってたくさん聴かせてあげたい。それにワンマンができるほど人が集まらないようじゃ、まだライブハウスでやる資格はないかなと思います。

-シンガーソングライターとして活動を始めた数ヶ月後には、「マイナビ未確認フェスティバル2019」に出場されていますよね。

 私、結構未確認フェスに対して雑に出場しちゃっていて。そういう大会があることは前から知っていたんですが、自分とは関係のない話だと思っていた部分があったんです。未確認フェスはもっと凄い人たちが出ているというイメージがあるし、私はまだギターを始めて数ヶ月で、オリジナル曲もちゃんとしたのは1曲しかないしなと思っていました。でもPAを目指している友達から、応募するだけ無料だし持ってるオリジナルで出てみたらと勧められて。しかもその子が未確認フェスのPAを任されるかもとも言っていて、最終ステージで会えたら嬉しいじゃんって話をして応募したんです。多分無理だろうなと思っていたら、それとなく進んでしまって準決勝のライブステージまで行けました。

-強い意志があって応募されたわけではないのは、少し意外でした。

 2次審査がリスナー投票で、人を巻き込むことになってからはすごく真剣に取り組みました。でも実は、準決勝まで進んで困ったんですよ。ステージで2曲披露するんですけど、私はその時1曲しかなかったから。「未確認フェス」っていうけど、私の場合は本当に私自身が私のことを未確認な状態だったんです。披露する曲を事前に提出しないといけなかったんですが、運営の方に頭を下げて締め切りを延ばしてもらって、1番しかなかった曲に急いで2番をつけて完成させました。

-未確認フェスに出場してみて、感じたことはありましたか?

 私はもともと緊張するタイプではないので、あんな大きいステージに立ててよかったな、楽しかったなという感じでした。でも他のアーティストを見て、自分は甘いなということも実感しました。未確認フェスはインディーズの登竜門のようなライブで、自分は準決勝に出ただけでもすごいと思った反面、シンガーソングライターを名乗ってステージに立ったら歴なんて関係ないんですよね。お客さんからしたら、ライブの中で心に残ったアーティストだけが帰りの会話の中に出てくるんです。私がお客さんだったら、きっと私は心に残らないだろうなと思って、歴で満足するのは甘いことだと思いました。前から熱い気持ちではやっていたけど、アーティストという職業に向かう姿勢の部分で変化はありました。

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